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日常

自分の行動基準について考えたこと

このブログはプログラミング関連専門のブログにしようと思っていたのだが、
それだけだと少々更新頻度の維持がしんどいと感じるようになってきた。
なので、プログラミングに限らず私自身の個人活動全般についても
時折触れていこうと思う。
今回は先日社内研修で感じた「自分の行動基準」こついて書いてみる。




「ビジネスコミュニケーション講習」なるものを先週の火〜金の3日間で受講してきた。
内容は、電話対応、ドキュメント作成、プレゼンテーション等の
仕事におけるコミュニケーション全般について学び、演習を通じて練習するというもの。


その中のプレゼン練習で「自分の趣味について二人組でお互いに説明し合う」という練習があった。
大した趣味はないが、一応今やっているクロスバイクとギターの話をした。
その時に相手からそれぞれの趣味を始めた動機を聞かれた。


正直焦った。どちらも明確な理由なんて無かったからだ。
正直ベースで話をすれば、
クロスバイクはニコ動でプロのロードレースを見たり
劇場公開のアニメ「茄子アンダルシアの夏」に影響されたから、である。
ギターについてはもう理由なんて無く「何となく」である。
強いて言えば自分が中学時代に見ていたTVのバラエティ番組の企画で某芸人が
クラシックギターを弾いていたのを見て影響されたのかも知れない、という程度である。
一応そういう説明をした。


すると相手から他に誰か一緒にやっているかと聞かれた。
ギターについてはマンドリンオケに在籍してるが、クロスバイクについては完全に一人だ。
一人で始めたのか?についてはYESと回答。
相手は何となく反応に困ったようだった。
理由も明確なものはなく、しかも一人でやっている。
そのことが奇妙に見えたのかも知れない。


「趣味について語り合う」演習の目的は話し方の練習であって自己分析でもなんでもない。
だからその時はスルーしたのだが、1日目の講習を終え、
帰宅してから、やはりその事が頭をよぎった。


今私がプログラミングを1人でコツコツ勉強し、
SIerの名刺を持ってカンファレンスやユーザ勉強会に単身突撃していることと無関係とは
感じられなかったからだ。


趣味と違って、今やっていることは将来的には転職に関わってくることであり、
仕事に関わるという意味では人生に関わってくるということだ。
だから理由をはっきりさせなくてはならない、と思った。
「何故私は今の活動をしているのか?」


幸いにも、その研修の3日目には3分間のプレゼンを全員の前で行う機会があった。
ネタは、自分の趣味か、自分の夢について。
夢を選んだ。
ネタをまとめる時間は実質的には1時間程度だったが、その中で自分の考えをまとめた。


出た言葉は
「自分の仕事が人々の生活をどう変えるかを自分の目で確かめたい」
「ネットは明らかに人々の生活を変えている。ここ10年でその変化は明らかだ。」
「その世界でならば自分の仕事の結果がダイレクトに帰ってくるはずだ。
 受注額や売上ではなく、ユーザの反応として。社会の変化として。」
「その世界でサービスを作って社会に貢献する人間になりたい」


新卒の学生の志望動機かと思うような言葉だが、
今は少なくとも偽りではないと感じる。
逆に、私が学生だった頃の本当の志望動機は
こういうものだったのじゃないか、と今にして思う。


上記のような考えを、明確に言葉にできたことに私はホッとした。
2009年12月に開催された「第一回日本web学会シンポジウム」の聴講を皮切りに
web業界に興味を持ち勉強を始めたのはここ1年のこと。
その間、モヤモヤとした形で、あるのか無いのかすら分からなかった私の「活動動機」は
それなりに形になってきていた。
そのことに少なからず安堵感を覚えた。


というのも、先の趣味の話に限らず、自分は「自分の意思」を明確に持たずに
この20数年間生きてきてしまったからだ。
今の活動についても明確な意思なんてほんとは無いんじゃないか?
ただ「あこがれ」や「日常への不満」が動機になってしまっているんじゃないのか?


先の趣味の話に限らず、
将来何がしたいのか?なんてことを小さい頃に考えたことは殆どなく、
大学に入るときですら将来何になるかなんてことは一切考えていなかった。
農学部に入ったのも高校時代にたまたま生物をやっていたからに過ぎない。
その延長で、今の仕事も選んだような気がする。
つまり、「たまたまPCに興味があって、周りと協力して問題解決するのが好きだったから」
という程度だった。


もっとも、そんな感じでもそれなりにやってこれてはいるのだから
そこまで間違った判断はしてこなかったはずだが、
しかし社会人になってようやく自分の人生、仕事について真面目に考えるようになれた。
そして、後悔した。
今の仕事を選んだことではなく、何も考えずに今の仕事を選んだことだ。
仕事を選ぶということがどういうことか、よく分からずに私は今の仕事を選んだのだ。


今回の研修で、「自分のこれまでしてきたこと」と「今考えているこれからのこと」を対比できたことで、自分の現在の意思、認識の変化について再認識することができた。
本来の研修の趣旨とは異なっているが、考えるきっかけとなった意味で非常に有意義だった。
もっとも、文章を書くのはそれなりに自信はあれど人前で話すのを非常に苦手としている私としては、人前で話す練習として有意義であったことは間違いない。