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日常

2009年11月07日17:31

■配属から4ヶ月が経って

今年4月に入社。3ヶ月の研修を経て現在の部署に7月に配属され、約4ヶ月が過ぎた。

この4ヶ月間はとにかく必死だった。

多忙で知られる部署の中で、毎日押し寄せる「分からないこと」に呑まれそうになりながら
それらを1つずつ捕まえて飲み干し、
それらに呑まれないための術を学び、やるべきことをやってきた。

途中で失敗もした。お客様に、先輩に、上司に、迷惑をかけた。
めちゃくちゃ凹んだ。この仕事自体が怖くなった。
たった1回のクリック、たった1回のキー入力が、多大な損害賠償につながることもありうる。
翌日の仕事中は手の震えが止まらなかった。
しかしそこから図り知れないほどのことを学んだ。

1度だけ誉められた。でも自分だけの成果じゃないと思い、素直に喜べなかった。

日々、前に進んでいるのか、まったく同じ場所につったっているのか分からない。
それでも「できること」は少しずつだけど増えている。


まだまだ課題も多い。

相変わらず自分の質問はたどたどしい。
どの程度抽象的に、どの程度具体的に説明した上で質問すればよいのか。
一発で理解してもらうことを最終目標としているが、その判断はとても難しい。
いわゆる「コミュ力」。まだまだ自分に足りない。

分からない言葉が多い。
新人だからといって1から丁寧に説明してくれる。そんな人はどこにもいない。
中堅レベルと同じように説明される。
分からない単語のオンパレードで説明されるとどっから質問してよいのやら・・
「知ってて当然」のことを知らない自分にイライラする。
経験不足ということもあるが、早くこの業界の「常識」を持ちたい。


そんな日々の中で最近自分が考えることがある。

「自分は何になりたいのか?」



■原点

仕事で結果を出すということは、成果として「数字」を出すことである。
そのために自分がどう貢献するか、貢献できる人間になるのかということは
主に各人の問題になる。もちろん事業部、社としての経営戦略からブレイクダウンして
決まる要素もあるから、一概に社員の決定で決められるもんじゃない。

とはいえ、今の自分はどうだろうか。
こんなこと言っちゃアレだが、今自分がPJ内でやってるのは「雑用」である。
頭を使わず、体力と心が折れない精神力さえあれば誰でもできる、極めて退屈な仕事である。
もちろん、自分がそういう役回りをするからこそ他のメンバーが本来の業務に集中できる訳で、
それはそれで立派な貢献だと思っている。


しかし、さすがに1日中エクセルで単純作業ばかりしていると不安も感じる。
「今の業務をしていても何の知識もスキルもつかないのではないか」

不安を感じると同時に、こんなことも考える。
「では自分はどういう知識やスキルを身につけてどういうSEになりたいのか」


考えてもラチがあかないので、この業界に興味を持ったきっかけとなった本を引っ張り出して
電車の中で読んでみた。


プログラマー”まだまだ”現役続行 (技評SE選書)

プログラマー”まだまだ”現役続行 (技評SE選書)


アマゾンの購入履歴を見ると「2007年10月15日」となっている。
丁度就活を始めたころで、業界研究のつもりで購入した。

日本では若い人の仕事とされるプログラマーを、40歳を過ぎても尚現役で続投し続ける著者が
職業プログラマにとって大切なことを自身の経験から述べている本である。
数多くあるSE本の中からなぜこれを選んだのかは覚えていない。直感で選んだ気がする。

当時考えていた「仕事」というのは、「やりたくもないことを金の為に我慢してやるもの」程度
だった。
しかしこの本を読んで、「能動的に自分のスキルを鍛え、それを成果につなげて
人的価値を高めていけることができる」職種があるということを始めて知った。

大学時代、「仕事を通じて自身を成長させることができる」ことがすげぇ面白いこと、
キツい仕事に敢えて挑むことで多くのよい人脈ができることをバイトを通じて知っていた自分は
その両方を満たせるような仕事を漠然と探していたのだと思う。

※ついでに言えば、そのバイトも自分の対人能力の低さに絶望した俺が
「自分を変えねば社会でやっていけない」と危機感を感じて始めたものだった。
どうも「自分が何をせねばならないか」と考えることが俺の行動の原点になっているらしいが、
結果だけ見れば今のところ「外した」ことがない。
自分は欲望に従って行動した方がうまくいく人間のようだw


そして今現在の自分に至る。

今の自分はどうか。あまりに流されすぎている。
今の業務に不満がありながら、「やるべきことは出来ているからそれでいい」と思いすぎている
節がある。

営業の先輩に言われた、「WorkerのSEになるな、ProfessionalのSEになれ」という言葉を
忘れ、すっかりWorkerになっていた。「Professional」ではなくなっていた。

プログラマでなくSEだとしても、最終的に作るものは同じである以上、
自分のスキル次第で結果が大きく変わるのも同じである。
ならば自分が目指すところはどこか?

自分がどうしてSEになったのか。
農学部出身で、その学歴を生かせばもっと楽に就職できたであろうに、
面接のたびに「なんであなたがSEに?」と聞かれながら
必死こいて自分のやりたいことを訴えた。
あのころの自分を、粗末にしてよいものか。



■忘れちゃいけないこと

自分の考えは青臭い。「中2病乙」と言われても仕方のないレベルである。
しかしそれが自分の本心であり、決断したことであり、自分の軸である。

今後、以下2つのことは忘れずにいたい。

1つ目は「常に技術屋」を目指すこと。
SEって「技術屋」としての側面と「営業」としての側面の2面性を持ち、
その両方のバランスを上手くとって業務に当たることで価値を生み出していく業種だと思っている。
「営業」としての側面は普段の業務から学べるが、「技術屋」としての側面は
SEにおいては忘れられがちなので意識して自分の時間を使って高めていきたい。

当面はJspOracleを深く勉強して自分の得意分野とすること、
論理的思考を普段から鍛えること、説明がうまくなること、なんてのを目標としている。

実際に業務で使うということもあるし、また両方とも自宅で環境が作れるので
勉強しやすいということもある。単純に両方ともメジャーだからという理由もある。

また、最近WEBシステムが面白いので、そっち方面の知識も伸ばしてくべく検討している。
WEBに強いSEってうちの部署では聞かないので意外な武器になるやも知れぬ。
あと転職の際にも使えるかも・・なんてw


2つめは、どんな業務であれポジティブに取り組みたい、ということ。

あるSEはこう語る。

「ぜひ自分のために仕事をして下さい。それがSEの仕事を楽しいと感じるかどうかの
重要なポイントです。」

「どんなにつまらない仕事でも全力でぶち当たってください。
その経験が役に立つ日は後に必ず来ます」

(野口和裕著 「SEのための「どこでもやれる力」のつけ方」より)

SEのための「どこでもやれる力」のつけ方

SEのための「どこでもやれる力」のつけ方


まさに今やってるのが「最高につまらない仕事」なのだが、
あまりネガらずに「精神修養だ」とでも思ってやれればなと思うw

自分が先輩になったら後輩にこういう仕事だけを1日中やらせることは絶対にしない。
合間に何か別の業務をはさんで気分転換させながらやるとか、
生産性を上げるためのコツはいくらでもあるんじゃないかと最近思うようになった。

あと、新人を放置プレイで単純作業させてるといかに精神的にキツくなるかということも
今回痛いほど知ったので、ぜひ新人を持つことがあったらその辺のフォローをしてやろうと思う。
そういうことを知っただけでも価値はあんのかな。


今週〜来週にかけて下期目標設定をしている最中なので、
上司に提出できない部分の目標を立てる意味でこんな文章を書いてみた。

まぁなんだ。
来週からもがんばります。