seri::diary

日常

2011年01月06日23:3

■目についた記事から

『2010年度に入社した新入社員 50%以上が退職を考えている!』
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110105/dms1101051612016-n1.htm

記事内では理由を『青い鳥症候群』と分析。
・・そもそも青い鳥症候群ってどんなだっけか?
そういや安達祐実が出てたドラマで同名のがあったような・・ってあんま関係ないか。

wikipedia先生より

(前略)今の自分は本当の自分ではないと信じ、いつまでも夢を追い続ける人、
例えば、理想の職を求めて定職につかず転職を繰り返す人や、
理想の医者を求めて受診する医療機関を頻繁に変える人や、
理想の結婚相手を追い求めていつまでも実在の相手を拒否し続ける人などのことを
青い鳥症候群という。

なるへそ。
ただ、その背景に何があるかが本当の問題だろと。

やたら厳しい就活の結果に勝ち取った内定だとか、
一度新卒で就職できなければ正社員になれないという訳の分からないプレッシャー、
不況で転職が難しい昨今の情勢。

挙げればキリがないんじゃないか?


因みに2007年の売り手市場期にも似たような記事があったりする。
だいたい内容は一緒だが、「仕事通じて成長できない」を見出しにしている点で
少し趣が異なるように思う。

『入社半年で「辞めたい」が40% 「仕事通じて成長できない」が理由』
http://www.j-cast.com/2007/10/20012404.html

■自分の成長のために仕事をする?

07年の新卒者は「頑張り屋」で、「早く成長したい」気持ちはある。
でも、会社に自分を成長させてくれる上司や先輩がいない、となると早く見切りをつける、
ということらしい。
ただ、転職しても、その会社に社員を育成する環境があるとは限らないため、
結局転職を繰り返す、という危惧も出ている。

アナキン・・成長を急いではダメよ。


とかなんとか言ってくれる年上の彼女は中々居ない訳で(ぉ



かくいう私も、まともな仕事が与えられないことに不満を垂れて
最初に付いた上司から「何をそんなに焦っている?」とたしなめられたことがある。

配属されてから1ヶ月。
同じ部署の同期は先輩がつきっきりで設計業務とかをやったりしてるのに、
一方の俺は1日中社内の業務マニュアルを読まされていた。上司からも放置プレー。
周りも寡黙なオサーンばかり。電話を受けるとき以外1日中誰とも話さない・・


当然ながら焦る。
同期と差が付いたらどうする?折角新人研修で良い成績を取って希望部署に来たってのに。
実務経験がなければエンジニアとしての実質的な力がつかないがそりゃ困る。
新人研修で学んだことを早く現場で活かしたい。

まぁそんなことばかり考えていたと思う。
結局は「自分」のことしか考えてなかった。「早く結果を出して周りから認められたい」ってね。

でもまぁ、当然ながら会社は学校じゃないので個人の成長だけを尊重する訳にもいかない。
その辺のことが中々働いてみないと気づかなかったりする。
不思議なことに、学生というのは社会人から見ると信じられないくらい「何も知らない」存在なんだ。
自分含めてね。

だから就活でもリクルートやマイコミの言う事をホイホイ信じて「ワーク・ライフ・バランス」だとか
「仕事を通じて成長」だとか、そんなことを自分の仕事の目標にしてしまう訳だ。

でもそんなことは少し仕事をすれば分かることだけど、
まず自分で稼げるようになってからそういうことを言うべきなんだ。
大体会社ってのは金を稼ぐ為のコミュニティなんだから、
まず個々の役割をきちんと果たそうとすることが権利を得る為の方法じゃないか。

早く成長しないと市場価値が下がって会社から捨てられるって?
日本はバカみたいに解雇規制が厳しいから簡単には新人をクビにするなんて普通は出来ない。
だから捨てられるのを気にするのは入社数年経ってからで十分だと思う。
俺なんかはそろそろ気にしないとまずいのだがw


■仕事が必須課題でない時代

そう考えると仕事で自己実現、自己成長ってのは、働く意味としては
非常に危なかっしいというか、おおっぴらに宣伝すべきものじゃないと思う。
特に何もしらない愛学生に対しては。

夢を持つなと言ってる訳じゃない。
ただ、仕事の目的に「自己実現!」「自己成長!」なんて
しょっぱなから考えて働き出すと即息切れすると思うし、
職場は目をキラキラさせた若者よりも死んだ目をしたオッサンの方が
圧倒的に多いんだから、中々そういう考え方は理解されないと思ったほうがいい。

若い人ばっかりのベンチャーだったらまた違うかも知れないけど
日本のだいたいの企業ではオッサン達と働く訳だからそういう風に思ったほうが安全だ。

参考程度に言っとくと、今の俺のグループは

上司:40代後半
先輩:40代後半
一緒にやってる営業1:40代半ば
一緒にやってる営業2:30代前半


意味を求めずに一生懸命働くことを美徳とする時代はもう完全に終わったと思ってる。

それをすることに意味があったのは、今と違って
・終身雇用や年功序列で生活が保証されていたこと
・大企業が突然潰れたりしなかったこと
・今ほど不況でなかったこと
・企業に余裕があって新人をゆっくり育てる基盤があったこと、など
様々な時代背景が関係していると考える。

今は丁度その転換期だろうか。
今の時代に働き始める人は、それまでの労働価値観では通用しない社会背景のもとで
自分なりに意味を見出して働かなければならない時代なんだと思う。
「働くってなんだ?」と悩む人が増えてたりそれ系の自己啓発本がやたら出まくってるのは
そういう時代の幕開けの象徴・・というのはちょっと言い過ぎかw

でも逆にそれは、会社に人生を捧げて、全てを犠牲にして働くような生き方からの
開放とも取れるのではなないか、というある種の希望でもあるのではないか、と思う。

自己成長を大いに遂げたいと思う人はその目的で頑張ればいいし、
とりあえず稼げりゃいいや・・って人は最低限首にならない程度に
金を稼ぐために働く、という目的で働けばいい。

もっとも、面接で本音全開すると今度は就活で生き残れないじゃなイカ!
って話があるけど、その問題は非常に長くなりそうなのでここでは触れないでおこう・・


結局、その時その時で思うように生きればいいと思う。
ただ、考えることが必要になった、ということぐらい。