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プログラミングのこととかポエムとか

システム運用の現場でしか学べないことは他メンバーに積極的に経験してもらうべきだった

基本的に自分はタスクを拾いすぎてしまう傾向にある。それに加えて比較的朝型なこともあり、前職ではエンジニアの中で一番朝早く出社していることも多かった。*1

その結果どうなるかというと、朝出社して見つけた運用上のトラブルは大体自分がとりあえず手を付ける状態になっていた。前日の夜間バッチやその日の早朝に動くバッチがコケて問い合わせが来ているのでそのリカバリをする、前日にデプロイした後レスポンスが高くなってアラートが出ているのでその調査をする、web appがやたらと500系エラーを吐いているのでBugsnagを見る、等々。

出社している以上無視するわけにもいかないというのもあるが、見つけてしまうと放っておけない性格ということもあり最優先でこれらの対応をしてしまっていた。お陰で前職で触っていたproductについてはかなり広範囲の知見があり、その行動がそれなりに社内での評価につながっていたのではないかと思われるのだが、一方で今はその行動については後悔している。

そういう球拾いを自分だけがやりまくっていた結果、何が起きたかというと、自分しか対処できないトラブルのようなものが増えてしまった。そしてその状態でそのチームから離れてしまった。もちろん引き継ぎ資料は大量に書いたし、自分が何か早朝とか深夜とかに対応した日は、その日何があってどういう対応をしたかはesaなどに障害内容と作業内容を決められたフォーマットで記載して貯める運用をしていたし、それなりに大事であればその日のうちにmtgをセッティングして口頭でサーバーサイドチーム内で説明した。知見を共有するという点では出来る限りのことをやったという自負はある。しかし、SREなどをしていてシステムの運用を経験したことがある人なら分かると思うが、障害対応において「知っている」ということと「やったことがある」というのでは経験値にかなりの差がある。自分は他のメンバーが「やってみる」という経験を大分奪ってしまっていたと思う。 早朝や深夜では自分に限らず気づいた人間が真っ先にやるしかないのだが、それでも、もし自分の作業中に出社してきたら一緒に調査するとか、実際にやった対応をステージング環境とかで一緒にやってみるとか、もう少し実践的な経験を積ませるようなことを意識すべきだったと思う。人が少ないベンチャーで常に余裕がない状態ではあったが、人が少ないからこそ、現場で学ぶことが一番の近道であるようなことを経験してもらってレベルアップしてもらうべきだった。新しい言語やライブラリの使い方はいくらでも好きな時間に学べるが、いざシステムで障害が起きた時の対応方法やその後のリカバリはいくらマニュアルを作ってそれを学んでもらってもカバーしきれないところがある。

だからこそ、普段から知識だけでなく機会をシェアできるような運用の仕組みを作らないといけないと感じる。例えば、以前、受託開発をしていた時代に常駐していた客先では、社内からの問い合わせを受け付ける窓口のエンジニアを当番制で決めており、何かあったらまずはその当番のエンジニアが調査を行うという仕組みを作っていた。この仕組は非常によくワークしていて、プロパーだろうがSESだろうが新人だろうがベテランだろうが強制的にアサインされるため強制的に知見を吸収する機会を作ることができる。こういう機会を設けて、組織として運用経験をシェアするような仕組みが必要だと感じる。インフラエンジニアがいるから安心ということは全くなく、むしろサーバーサイドに関わるエンジニアがSQLを書いたりhotfixを出さないと治らない障害の方が圧倒的に多い訳なので、専門のSREチームを構築できないような規模の組織では(多分そのケースがほとんどだと思うが)サーバーサイドエンジニアが運用知見をどれだけ持っているかが運用において重要だと今にして思う。

*1:多分9時前には大体出社していたし、忙しい時は7時台ということもあった。