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日常

英語が公用語の会社で働くことと英語学習について

英語が公用語の会社で働くようになって半年が経った.

一般的なイメージとしては「仕事で英語を使っている以上,中の人はきっと英語がペラペラに違いない」と思うかも知れない.入社前の自分もそうだった.しかし入社半年経った今の自分は全くペラペラではない.週3-4でオンライン英会話を受講してちゃんと予習復習をしていても,いざ英語ミーティングとなれば,全力で集中してようやく同僚の英語が一発で聞き取れるという程度.基本的に何か聞かれたら最低1回は聞き返す.そういう感じだ*1.大抵の英語ネイティブの同僚は優しいので聞き返すとちょっとゆっくり喋ってくれる.いつも申し訳ない気持ちになるが仕方がない.

幸いにしてSlackやConfluence上でのテキストコミュニケーションにはあまり困っていない*2.読み書きだけは大学院で論文の読み書き,およびレポートで必要だったので訓練されていた*3.また,非同期コミュニケーションなので辞書を引く時間が取れるため,分からない単語があっても対応できる.

今時点の英語力は業務に十分かというとあまり十分ではないだろう.自分1人だけが日本人で他全員英語ネイティブもしくはネイティブ並,というミーティングだと完全に孤立する.発言したい時はまずその旨を言って発言トークンを取得してから,脳内で英文を組み立ててゆっくり喋る.「well, what to say...」とか「I think you know this」みたいなフレーズで脳内で英語を生成する時間を稼ぎながらギリギリコミュニケーションが取れる*4

一方で,日常生活では英語を一切使わないので,英語の向上速度には限界があることも同時に感じている.例えば,休日を挟むだけで英語が全く聞き取れなくなる.信じられないかも知れないが,月曜/火曜の英語ミーティングは本当にボロボロである.ついさっき(火曜日の朝)USの同僚とミーティングしていたが全くダメだった.

これがもし英語圏の国に居たら,四六時中英語を使う場面があると思われるためこういう事態は起こりにくいと思われる.これは実際にオンライン英会話の先生に言われたことだが,英語を本当に勉強したかったら英語圏の国に住むのが一番だという.普段日常生活でほとんど英語を使わないで英語をネイティブ並に話せるようになるのは実質的に不可能だそうだ.英語に触れる機会を増やすためには英字新聞を読むとかpodcastを聞くとかそういう方法で補うしかない,と言われた.実際そうなんだろうな.

こういった制約がある中で,どこまで英語力の向上を目指すかという目標を明確に定める必要性を感じるようになった.語学の学習には終わりがない.際限なく覚えることがある.だから完璧を目指すと疲弊してしまう.実際今の自分のように.今自分が抱えているストレスの原因は5割がcovid-19だが残りの1割ぐらいは英語である.幅広いジャンルを含むコンピュータサイエンスの勉強と同じことが言えるのかも知れない.なので今は明確な目標設定をしようとしているが,これがTOEIC/TOEFLのような客観的に数値で能力を計測できる試験で良いのか,あるいは60分の英語ミーティングで一回も聞き返さずに質問を聞き取ることみたいな主観的な目標で良いのかはまだ決めかねている.

*1:なお英語ミーティングを始める前に英語を聞いておくと耳のアイドリングが出来て良いので時間がある時は直前まで英語podcastなどを聞いておくと良い.

*2:たまに英語のネットスラングが理解できないことがあるが

*3:英語で実施されレポートも英語で書く必要がある講義があった

*4:この手の「考えてる時に口にすべきフレーズ」はオンライン英会話で覚えた