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日常

Overwatchで味方同士のケンカが多い理由について

Overwatch(OW)というゲームは6人対6人で戦うチームFPSであるが,個人のレートはチームの勝敗によってのみ決定される.そのためメンバー一人の責任は重い.6人でチームの勝利を担うため,サッカーや野球といった人数が多めのチームスポーツと比べると一人がミスした時の影響がかなり大きいのは何となく想像がつくのではないだろうか.

実際その通りで,例えば長らく拮抗していた試合において,どちらかのチームが相手を一人killしたタイミングで流れが変わってwaveの勝敗が決するのは珍しくない.一人killされて5対6になると相手6人の攻撃を一人あたり1.2人ずつ負担しなければ耐えられないため必然的に負荷が上がる.前にも書いた通り,OWは他のFPSと比べて死ぬまでの時間が長く,結果的に戦闘時間が長い.そのため人数不利による影響は時間が経てば経つほどきつくなってくる.これが誰もがHS一発でkillできるのであれば,一人ぐらいの人数差はそこまで問題にならないだろう.しかしOWの場合,Ultが溜まってない限りは人数差をひっくり返すのは並大抵のことではないので,人数不利になっている時間に比例してチームの状況はより深刻になっていく.

そんなゲーム設計になっているせいか,OWでは不利になるとケンカが起こりやすい.ケンカというか罵り合いである.「idiot fk healers」「useless dps」「no shield tanks」「noob teammates」みたいな,頭の悪そうな罵詈雑言が飛び交うのがOWの日常である*1.もちろんこんなもんを見てると気が滅入るので,自分はチャットを非表示にしている.

チャットログは試合後からでも参照できるため,暇つぶしに試合の合間にたまに見ているのだが,大抵は負けている試合でケンカが始まる.勝っている試合でもケンカしているのを見たことはあるが,状況が悪くなってきたタイミングで戦犯探しを始めるかのように罵詈雑言が飛び交い始めてケンカに至るケースが圧倒的に多い.つまり,「この試合はひどい有様だが,俺には全く責任がなく,お前ら(もしくは特定のだれか)が悪い」と決めつけて誰かを攻撃し始め,攻撃された誰かがまた攻撃し返す,といった応酬によりケンカになっていくのだと考えられる.人間社会の縮図のようである.

ところで,なぜOWではプレイ中に味方とケンカしがちのか?以前の自分は,ランクマッチをプレイしている以上は味方の動きを修正してチームを勝たせたいから攻撃的な言葉を使っているのだ,と考えていた.
しかし最近,ランクマッチでシルバー帯のケンカを観察していると,「単に他人を攻撃して負けている自分を正当化,もしくは納得させたい」だけが理由なのではないかと思うようになった.そう考える理由は,彼らは相手に対して具体的な行動を求めずに,ただ「noob」や「useless」といった攻撃的な形容詞を相手にぶつけ続ける為である.その言葉の裏には「勝ちたい」という気持ちはあまり感じられない.
本当に勝ちたいのなら「マクリーはさっきから特攻して死にまくってるがもう少し引いて撃つべきだ」「ラインハルトにもヒールをくれないと前に出られないのでヒールしてくれ」「ゲンジ,相手のバスティオンを狙ってくれ」「ゼニルシオ*2だと回復が足りないからモイラに変えてくれないか」といった,建設的な意見を言うのが効果的である.実際そのような意見を言っているのを見ることはある*3

個人的には,自分を棚に上げて見ず知らずの第三者をひたすら罵倒し続ける行動をする人間がいるという事実が信じられなかったが,どうもインターネット上ならば何を言ってもいいと思っているタイプの人がFPSの世界にも存在しているらしい.自分が過去にやってきたネトゲではここまで露骨に悪意丸出しでケンカしているのを見たことがなかったので知らなかったのだが,そういう人たちは確実に実在する.
そして彼らは本当に別に勝ちたくはないのだろう.ケンカが始まると集中力を欠いてボロ負けに負ける.もともとボロ負けしていたのだから結果は変わらないかもしれないのだが,わずかな逆転の可能性すらケンカを始めることによって葬り去ってしまう.これは大変もったいないと思うのだが,あまりに流暢に罵倒する言葉が出てくるあたり,普段からチャットで誰かを罵しるスキルを磨いているのだろう.最悪のスキルである.

ところで,自分は全くこのような行為をする気になれない.いやほとんどの人がそうなのだろうが,本当にこういう行為は無駄だとしか思わない.
自分は今タンクでレートが1900前後まで来ている.目標はマスターだからレートがあと1500強必要である.そのためとにかくレートを上げたい.だから味方とケンカしている場合ではない.極端に実力差のある味方や相性の悪い味方を引くことはマッチングの仕組み上避けられない.だからそうなったらもうそういものだと思って諦めて次の試合に意識を向ける.たぶん,マスターやグラマスにいるプレイヤーも同じようなメンタリティをしているのではないだろうか.あの辺のレート帯のプレイヤーの配信を観ていると滅多にチャットでケンカしているのを見ない.たまにモメているが,noobだのuselessだの醜く騒ぎ立てているのは観たことがない*4.だからあれは弱い人プレイヤーのすることだ,とも考えている.

話を戻す.つまり,ランクマでチームメイトに醜い罵声を浴びせてケンカをふっかける人は,勝ち続けてレートを上げたいとは全く思っておらず,今いるレート帯でほどほどに勝ったり負けたりして同じぐらいのレート帯に収まっていればそれで満足なのだろうと考えている.
「彼らにとっての気持ちの良いプレイ」をすることが彼らにとっての最重要課題であり,それを妨げるやつが現れたら,チームが勝ってようが負けてようが,徹底的に攻撃して自分が気持ちよくなろうと試みる.そう考えてみればある程度は理屈が通る話である.というか,もうそう考えるようにしている.ケンカして味方の士気を下げまくっていたらレートが上がる訳がない.寧ろ逆だ.
チームを鼓舞して勝たなければレートは絶対に上がらない.自分のプレイで味方を鼓舞してチームを勝たせ,勝率を上げてレートを上げて,有名ストリーマーやOWリーガーみたいな強い人達と試合がしたい.自分は今そう望んでプレイしている.

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*1:ところで文法がめちゃくちゃな英語でケンカしている時もあるのだが,あれはおそらく英語が第二言語の日本人,台湾人,韓国人などのプレイヤーが片言の英語で会話しているからだろう.シンガポール鯖で流暢に英語を使っているのはマレーシア人,香港人,フィリピン人,シンガポール人等だと思われる.

*2:これで勝てるのOWリーガーだけだと思うのだが,ブロンズシルバー魔境では当たり前のように採用される.

*3:しかしこの手の意見具申も大抵は無視されている.また,反発した相手とケンカになることもある.味方同士でコミュニケーション取らない方がいいんじゃないかとすら思っているので,自分はこの手の意見具申は一切しない.自分ができることを全力でやるに尽きる.

*4:せいぜい試合後に「dps gap」と「感想」を述べるぐらいだ