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日常

ダメージの実力差に応じたタンクの戦い方

シーズン24においてシルバー・ゴールド帯では以下のタンク編成をよく見る.

  • ハルト・ザリア
  • ロードホッグ・ザリア
  • D.Va・ザリア
  • ウィンストン・ザリア

当たり前だが,これらさえピックしていれば勝てるという保証は全くない.2盾時代はオリシグ以外にほとんど選択肢がなかったようであるが,今や2盾コンビを見る試合は稀になった.

自分がタンクを選ぶ基準は主に味方の他ロールの実力や余裕の有無である.

特にダメージの実力差が重要だと考えている.味方ダメージが強ければタンクは火力を出す必要はない.フォーカスを集めるタンクの基本動作を忠実にこなせばよい.しかし,味方ダメージが圧倒的に弱い場合は,タンクだけで火力を出さないと味方ダメージが何もできない状況に陥りがちである.
タンクが火力を出さないといけないケースがあることを知らないタンクの場合,永遠にハルザリで盾を貼ってガッツリ守っていてボロ負けする試合をクイックではよく見る.*1

味方ダメージの方が強い場合

味方ダメージが相手を圧倒している場合は無理して火力を出さなくて良い. この場合はダメージの編成によるが,大体ハルザリで味方サポートをしっかり守りながら戦うことが多い.裏方の仕事さえキッチリやっていれば勝てる.

ただ,あまりに圧勝していると,たまに相方タンクが敵陣に特攻し始めて無駄死にして逆転負けするケースもある.例えば敵陣に不要なロングチャージを繰り出し始めるラインハルトをよく見る.経験上,こういうタンクには何を言ってもしょうがないので黙っているのだが,「勝てる試合でふざける」のは絶対に止めるべきである.勝てる試合はさっさと勝ってレートを上げて次に行けばよい.

味方ダメージの方が弱い場合

この場合の試合で勝てるかどうかで勝率が50%を超えるかどうかが決まってくる.以前の自分の1シーズン間における勝率は50%を割っていたが,その頃はこのケースの試合で全く勝てていなかった.

このケースにおいては,相手ダメージにプレッシャーを与えて味方ダメージに活躍してもらえれば打開できる可能性が生じる.*2

例えば,相手ダメージがフランカーで味方ダメージよりも強い場合,味方ダメージを瞬殺もしくはスルーして裏取りして味方サポートを狙いに来るケースがある.
味方ダメージが強ければそのまま追い返してくれるのだが,味方ダメージが弱い場合はタンクがその役割を担う必要がある. 具体的には,タンクは相手フランカーに何waveか積極的に絡み,相手がサポートを狙いに来なくなるまで相手をしなければならない.こちらのタンクが十分に機能していることが分かれば,まともなフランカーなら狙いを変えるはずである. この場合,ピックするのに良いのは近距離でも中距離でも火力が出せるロードホッグやシグマなんかが良い.ハルザリだと中距離での撃ちあいに勝つのが難しい場合がある.伝統的な2盾もダイブ編成に強とされているが,経験上低ランク帯で2盾をやると連携がうまくいかないことが多いので相方タンクには期待せず自力で何とかした方が良い.

相手フランカーを無事追い返せたとしよう.もう相手フランカーや味方サポートを狙って裏どりしてこなくなった.何ならピックをヒットスキャン系に変更してきた.そうなれば次に攻撃に転じる必要がある.
ここで問題なのは味方ダメージが相手ダメージと直接当たると高確率で負けてしまう点である*3.だからまずは味方タンクが相手ダメージに当たる必要がある.そしてなるべく早くキルを取らなければならない.
この役割として適任なのは,瞬間火力が高いロードホッグやシグマである.もしくはウィンストン・ハモンドといったダイブ系.それ以外は瞬間火力に乏しいので出さない方がいい.何とかしてタンクで1 pick取れれば戦局は一気に有利になる.こうなれば味方ダメージも活躍できる.味方タンクが前線で頑張っている間に味方ダメージにウルトを貯めてもらい一発逆転してもらう流れも期待できる.

とにかく味方ダメージに活躍してもらうことだけを第一に考えて戦う.この間にサポートが犠牲になってしまうケースもあるかもしれないが,それよりも前線を押し上げられないと試合には絶対勝つことができない.時には相手のキルに徹する必要がある.

味方サポートがタンクに回復を回せない場合

これも味方サポートの実力差問題みたいなものだが,味方ダメージの回復に手いっぱいで味方タンクを回復できないサポートがたまにいる*4.上述した通り,味方ダメージに余裕がなければタンクで火力を出して戦うのが良いと自分は考えているため,タンクにも常にある程度回復を回して欲しいところではある.しかしそれができないケースもある.

この場合,自分はタンクはロードホッグかハモンドをピックする.ロードホッグは自己ヒールができるし,ハモンドは回復パックを取りに行くまでの移動時間が短く,こまめに前線を離れて回復パックを取りに行っても素早く戻って来られる.このようなヒーローを使って回復不足を補うと良い.

逆にこの状況下で出してはいけないヒーローとしてはラインハルトだと考えている.ラインハルトはヒールもザリアからのバリアもなければ,前線でシールドを張っておくぐらいしかできなくなる.ゴールド帯に来てこの傾向が顕著になったせいか,ハルザリ以外でのラインハルトのピック率は低くなったように思える.シルバー帯だと頑なにラインハルトしか出さないタンクが結構いて,自分が味方フランカーに合わせるためにウィンストンをピックしてもずっとラインハルトのままだったりしていた.ピックプールが狭いとこういう時に明らかに勝率を落とす要因になると自分は考えている.

*1:もちろんランクマでも見られるが,自分がタンクをやっていればこういう事態は避けられる.

*2:一方で何をやってもダメなぐらい実力差がある試合もあるのでその場合は潔く諦めよう.スマーフが蔓延るOWのマッチングは諦めが肝心である.

*3:リスポーン直後に繰り返し死んでいるダメージを見たら「ダメージ負けしている」と判断すべきだ.

*4:キルを取ることに執念を燃やすアナ,相手に突撃するイキリモイラ/ルシオ,パーティー組んでる相方のダメージブーストしかしないマーシーなども含む