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プログラミングのこととかポエムとか

「人生って、大人になってからがやたら長い」を読んだ

きたみりゅうじさんと言えば、tech総研で連載していた「Dr.きたみりゅうじのIT業界勘違いクリニック」をよく読んでいたものだが、たまたまamazonでこの作者の本を検索したら偶然気になるタイトルの本を見つけたので読んでみた。

この本自体は、作者がSEを辞めてフリーランスになったり、子供が出来たりして人生の転機となる出来事が訪れた30代をどう過ごしてきたか、という感じの話を短篇集的にまとめた構成になっている。

タイトルだけ見ると自己啓発本っぽい臭いがするが、読んでみると身近に起きた出来事や考えたことを時系列順に書き綴っているので、作者のエッセイマンガといったところだろうか。あまり肩肘張らずに気軽に読めるのが良い。

それでいて内容はそれなりにシビアだったりする。フリーランスになってからの苦悩、配偶者の家族の死、子供が出来て起きた人生観の変化などなど。

自分はどの事例も経験したことがないのだけれど、いつか結婚するかも知れないし、身内の不幸がある可能性もないとは言えない。だから、「この先起きるかも知れない事例」として勉強のつもりで読んだ。

読んでいて思ったのは、この作者の場合だけかも知れないが、割と自分の考えとか価値観なんてのはちょっとした周囲の状況の変化で大きく変わるものなのだなということ。

作中では、フリーランスになって自分の力だけで仕事を得ることの難しさを知って仕事への取り組み方が変わる、子供が出来て仕事と家庭のバランスについて考え出して仕事一辺倒の生き方を改める、等々の作者の考え方が変わるターニングポイントとなる出来事があり、その事例集っぽい構成になっている。

今自分も29歳と若いとは言えない歳になり(それでも30代後半ぐらいの方にはまだまだ若いと言われるけど)、残り50年ぐらいの人生をどう生きるかとうことばかり考えるようになったのだが、そんな先のことは今の価値観ではどうせ見通せないのだからあまり考えすぎても仕方がないのかも知れない。

多分、どう生きるのが正しいのかなんてのはその時その時で変わっていくのだろうと思う。今は仕事に大半の時間を割いてでも自分がやりたい事をやり続ける為のスキルや人間関係やを付けていくことに集中したいと思っているが、今そう思うのであって、今後何十年もずっとそう思い続けられるかなんてのは分からない。

この作者のように、その場その場で考え、悩み、最善の選択肢を取り続ける「柔軟さ」の方が人生においては重要なのかも知れないなと思った。周りからは「軸がない」と批判する人もいるかも知れないけど(実際言われるんだけど)、別にどう思われても「いや今は考えぬいた末に最善だと思っている」と言えるようにしていきたい、と思った。