「転職考えてるんだけど」という相談を業種問わず最近よくされる。なぜかは分からないが、転職に関しては知見豊富なベンリなやつだと見られているらしい。
相談されるのは結構なのだが、なんかこう具体的なアドバイスまで話がいかないで終わってしまうケースが多い。 自分個人がそこまで他の業界に詳しくないというのもあるのだが、話を掘り下げていくと「転職に対する温度感が今は低いよね、やりたいこともないよね、だから急ぐ必要はないよね」という結論になって終わってしまう。
そういう人たちとの会話は大体こんな感じだ。
「ずっと☓☓都/道/府/県にいたから◯◯都/道/府/県で働きたい」
ふんふん◯◯ね。なんで?え、何となく?まぁ私も何となく盛岡に住んでたことあるし、いいんじゃない?
「もうちょっと違う仕事がしたいっていうか」
違う仕事ね。。どのくらい違えばいいの?そもそもどういう変化がほしいの?…あ、まぁ他の仕事のイメージって難しいよね…
「新卒で入った会社にずっといるし、1回くらい転職してもいいかな~というか」
それは分からんでもないけど、給与が安い若手と違って歳もまぁまぁいってるから、職種・業種ガラっと変えるのにも理由がしっかりしてないと難しいと思うよ。うん。私もなんだかんだでずっとエンジニアだから転職できているのもあるし…
「将来特にやりたいことはないんだけどさ」
そうだよね!人生ってわからないよね!(じゃあ転職みたいにハイリスクなことはしない方がいいんじゃない…)
要するに、
- 今の仕事に大きな不満はないが
- 同じことを続けてきていて飽きて
- ついでに私生活にも刺激が欲しい
乱暴にまとめるとこんな感じか。
そういう動機で転職考える人だとこういう話になりがちである(serihiroキャリア相談室の統計による)。
そういう人には、転職を勧めないで、まずは自分が次にやりたいこととか、自分の3年後ぐらいまでのキャリア設計をちょっと考えてみなよ、とか何とか一般論の話になってしまう。もし私がキャリアコンサルタントになったらまともなアドバイスができず間違いなく食いっぱぐれてしまいそうだ。。。
いやでも、実際世の転職というのはどういう動機で行われるケースが多いんだろうか。
転職理由ランキング<2015年4月~9月> 総合 |転職ならdoda(デューダ)
上記のリンク先の資料によると、多い順にほかにやりたい仕事がある
、会社の将来性が不安
、給与に不満がある
、残業が多い/休日が少ない
らしい。ふむ。割とネガティブ駆動なのな。。
自分の周りのエンジニアは「よりよい環境を求めて」というケースが多い気がする。ブラック企業なので逃げ出した、というのは聞いたことがない。給与はそれなりにもらってるがやりたいことが出来てない、このままいても出来そうにない、という課題設定に対する解として、転職という手段を実行する。
ただ、これって自分の周囲がそうなだけで、全体としては「やりたいこと」が明確で、それに向けて努力して実現できる人というのはそこまで多くないのかもしれない。だからあまり明確な動機というのもそこまで必要じゃないというか、ふわっと転職しても案外なんとかなる。。のか?
分からない。少なくとも自分は、そんな無責任な後押しをしたくないので、堅実に話を聞いていきたい所存である。
堅実さが第一、serihiroキャリア相談室を来年もよろしくお願いします。
なお、過去に以下のような話を書いているので、紅白で知らない人が出てきて暇な時にでもどうぞ。